引っ越しにはお金がかかります。たとえ単身世帯だとしても最低数万円以上。遠距離だったり荷物の量が多かったりすると十数万円の出費になることもあります。
まとまった出費の多くなるタイミングだからこそ、できるだけ引越し料金は抑えたいもの。

そこでおすすめなのが「単身パック」です。名前は微妙に異なりますが、クロネコヤマトや日通、サカイ引越センターなど色々な業者がこの単身パックを取り扱っています。
近距離で荷物の少ない引っ越しであれば、1万円台で引っ越しすることも可能です。

そんな単身パックの上手な使い方と、さらに節約する方法についてチェックしていきましょう。

●単身パックとは?
単身パックが普通の単身引っ越しよりも低価格なのには理由があります。

単身パックでは専用のボックスに荷物を詰め、輸送します。複数件の引っ越し荷物をまとめて運ぶことができ、コンテナの大きさが統一されているため、輸送の効率が非常に高いです。輸送コストが大幅に下がるため、トラック一台を貸し切って引っ越しするよりも料金も安くなります。

ボックスの大きさは各社で微妙に異なります。いくつか例を上げてみます。
・日通
単身プランS:横108cm×幅74cm×高さ155cm
単身プランL:横×108cm幅104cm×高さ175cm

・クロネコヤマト
横110cm×幅100×高さ170cm

●大きい荷物や荷物の多い引っ越しには不向き
単身パックでは、ボックスに収まらない荷物は追加料金を払って別に運ぶか、単身パックを諦めて別のプランを利用することになります。また、ダンボールや荷物の数に制限のある業者もあります。

例えば、アリさんマークの引越社ではプランごとに以下のような制限があります。
・超ミニ引越しプラン:ダンボール10個まで
・得ミニ引越しプラン:ダンボールとテレビ小、チェスト小を想定。ダンボールは15個まで
・ミニ引越しプラン:ダンボールとテレビ、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、自転車など。ダンボールは20個まで

日通の単身パックLでは以下のような荷物量・内容を想定しています。
・2ドア冷蔵後(109L)
・洗濯機(4kg)
・テレビ
・テレビ台(小)
・電子レンジ
・掃除機
・カラーボックス
・衣装ケース
・姿見
・ふとん
・ダンボール(中)5個

見てわかるように、大きな家具は運ばないのが前提のプランです。テーブルやベッドと言った大型家具はボックスに収まらないためです。分解可能な家具であれば無理やり詰めることもできるかもしれませんが、その分だけ他の荷物のスペースを圧迫することになってしまいます。
ボックスに入らない荷物を運ぶ場合は追加料金を払うことになりますが、ボックスに収まるからこそ安い単身パックで大きな荷物を運ぼうとするのはあまり賢い選択とはいえません。

運べる荷物の量や大きさに制限があるため、単身パックは身軽な引っ越しに向いているといえるでしょう。そのため、単身赴任や進学の引っ越しなど、荷物の少ない引っ越しでよく利用されています。
反対に、ベッドや家具、家電などをいくつも運ぼうとしている場合にはあまり向いていません。

●荷物はできるだけ少なく
引っ越しの料金は主に荷物の量と距離によって決まります。
単身パックでも荷物が少なくなれば、ボックスの数を減らしたりボックスのサイズを小さくできたりします。
不用品を処分すれば、料金を安くするだけでなく、荷造りや荷解きの手間も削減できます。いろいろな面で引っ越しの負担を減らすことができるため、見積もりなどを行う前に荷物の整理をするようにしましょう。

食器や調理器具、家電など一つの家にいくつも必要のないものは積極的に処分しましょう。捨てるのがもったいないものは、身近に欲しい友人や知り合いがいないかどうか探してみるのも良いでしょう。

不用品は捨てるだけでなく、リサイクルショップに買い取ってもらうこともできます。
本や漫画、ゲームなどはもちろん、家電や家具、楽器や洋服など様々な種類の買い取りが行われています。いらないものを売ることで、引越し費用の足しになればラッキーです。最近では出張買い取り・宅配買い取りを取り扱っている業者も多いです。重い荷物をリサイクルショップまで運ぶ必要がなく便利です。

引っ越し業者の中には、不用品の買い取りを行っている業者もあります。リサイクルショップに買い取ってもらうよりも安くなりがちではありますが、リサイクルショップに依頼する時間のない場合は検討しても良いでしょう。

ただ、物によっては買い取りが困難な場合もあります。型落ちの家電や古すぎる洋服、ベッドなどは買い取ってもらえないケースも多いです。知り合いに欲しいという人がいなければ、思い切って捨ててしまいましょう。
捨てるのがもったいないからと言って、無理に運ぶのはおすすめできません。例えばベッドであれば輸送に数万円かかります。高級なベッドを使っているのでない限り、新しく買ったほうが安上がりなケースがほとんどです。
粗大ゴミの処分については自治体によって異なりますが、捨てるまで多少の手続きが必要となります。引っ越し直前になってしまうと指定の日に間に合わない可能性がでてしまいます。高いお金を払って業者に処分を頼む事態にならないように、早めに動いておくと安心です。

●見積もりは複数社からとる
引っ越し前には必ず見積もりをとることになります。この見積もりは1社からではなく、必ず複数からとるようにしましょう。相場が分からなければ見積もりが妥当かどうかの判断ができないためです。

相場はインターネットでもチェックできますが、あまり正確ではありません。というのも、引っ越し料金は引っ越しの条件によって大きく変動するためです。荷物の量はともかく、どこからどこまでの引っ越しだったかを記載している情報は稀です。

自分にあった相場を見るには、実際に見積り依頼を出して、提示された料金を比べるほかありません。
見積もりは最低でも3社、できるなら5社ほどからとると比較しやすいです。

また、他の業者の見積もりは値段交渉の際にも必要になります。
見積もりがあれば「他では◯万円と言われたがもっと安くできないか」という交渉がやりやすくなります。
引っ越し料金は交渉で下げるのが一般的で、交渉前提に最初は高めの金額を提示するという業者も存在します。
他社からも見積もりをとっているということは、そうでない人と比べて他の業者に行ってしまう可能性
の高い客だということもわかります。そうなれば営業の人も引き留めようとするため、交渉にのってくれやすいです。
値下げを要求するのは怖い、と不安な人もいるかもしれません。しかし、営業の人も値下げ交渉には慣れているはずですから、あまり不安になる必要はありません。

引っ越し料金が簡単に値下げ交渉できるのは、料金に明確な相場がないためです。業者によって金額が大きく異なるのも同じ理由で、このことがお得な業者選びを難しくしています。
曖昧な引っ越し料金の相場を正しく知るためにも、複数の見積もりを揃えることは重要です。

複数の見積もりを揃える際は、一括見積もりサービスを利用するのが便利です。一度情報を入力すればまとめて見積もり依頼ができるため、時間の手間の節約になります。
荷物の量が多い場合は後日訪問見積もりが必要なこともありますが、単身パックに収まる程度の荷物量であれば訪問の必要がないケースがほとんどです。
また、一括見積もりサービスの利用で特典がついたり、値引きがあったりする場合もあります。一括見積もりは無料で利用できるサービスであるため、お得に引っ越ししたい人は是非活用しましょう。

●赤帽も選択肢の一つ
単身パックではありませんが、荷物の少ない単身引っ越しでは赤帽の利用も考えておきましょう。
荷物の輸送を主に取り扱っている赤帽ですが、近年は引っ越しにも力を入れています。

荷造り荷解きは自分でやる必要があったり、荷運びを手伝わなければならなかったりなど専門業者と比べるとサービス面で劣る部分もありますが、料金の安さは魅力です。短距離の引っ越しであれば、2万円程度で引っ越しすることも可能です。
トラックも小型のものを使用するため、新居や旧居前の道が狭い場合でも利用できます。

単身の引っ越しで荷物が少ない人であれば、赤帽の利用も選択肢の一つとなります。